デイリーアップデート(2023/12/24)
学術関連アップデート
Predicting non-response to intraglandular botulinum neurotoxin A injections for drooling in children with neurodevelopmental disabilities
この研究の目的は、神経発達障害を持つ子供たち、特に脳性麻痺のある子供たちにおける唾液過多の治療のための、(1)顎下へのボツリヌス神経毒素A(BoNT-A)注射と(2)同時に顎下および耳下腺(4腺)への注射に対する非反応性を予測する強固な多変量予測モデルを開発することでした。この後ろ向きコホート研究は、顎下注射を受けた262人の子供たち(155男性/107女性、中央値年齢7歳11ヶ月)と4腺注射を受けた74人の子供たち(52男性/22女性、中央値年齢7歳7ヶ月)を含みました。非反応性の候補予測因子との関連性を推定するために、多変量ロジスティック回帰分析が用いられました。結果として、顎下注射への非反応者は96人(37%)で、発達年齢が最も強い予測因子でした。また、4腺注射への非反応者は34人(46%)で、舌の突出が最も予測可能な要因でした。しかし、非反応の異なる定義や両方のモデル(顎下と4腺)において予測因子は不安定であり、モデルの識別能力は不十分でした。したがって、開発された予測モデルは治療決定の指針としては不適切であるとされました。
Hyperactivity and Impulsivity Symptoms Mediate the Association Between Adverse Childhood Experiences and Reading Achievement: A LONGSCAN Cohort Study
この研究は、不適切な子供時代の経験(ACEs)と学業成績の関係、特に読書スコアとの関連性を調査し、注意欠陥・多動性障害(ADHD)の症状がその関係を媒介するかどうかを検証しました。ACEsは、さまざまな子供時代のストレス要因を指し、これらは子供の健康と幸福に否定的な影響を与えることが知られています。ACEsは学業成績の低下と関連しており、特にADHDの発症と段階的な関連があります。この研究では、Longitudinal Study on Child Abuse and Neglect(LONGSCAN)から得られたデータを使用し、494人の子供を対象に症例調査を行いました。経路分析を通じて、ACEsの合計スコアと個々のACEの露出、注意不足(IN)と多動性/衝動性(H/I)の症状数、そして学業成績との関連性を調べました。結果として、ACEスコアが高いほど多動性/衝動性の症状が増え、読書スコアが低下することが確認され、特に多動性/衝動性がACEsと読書スコアの関係を媒介していました。この知見は、ACEsと学業成績の関係を理解し、介入策を情報づけるのに役立ちます。