問題行動を減らし適切なコミュニケーションを増やす方法【FCT準備編】
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FCTは、問題行動や不適切行動が持つ機能をそのままに、代替行動としてより適切なコミュニケーション方法に変換する方法です。
FCTとは?
FCTは、問題行動 や不適切行動が持つ機能をそのままに、代替行動としてより適切なコミュニケーション方法に変換する方法です。
例えば、以下のようなケースを考えてみるとわかりやすいかもしれません。
例たかし君は、自分が遊びたい遊具で誰かが遊んでいるのを見ると、遊具に近づいていき遊んでいる児童を突き飛ばしてしてしまいます。結果として遊んでいた子はその場から離れ、たかし君は遊びたかった遊具で遊ぶことができます。
少し極端な例ですが、このケースの場合たかしくんは突き飛ばした結果、遊具で遊ぶことができています。
しかしながら突き飛ばすという行為は他の児童に怪我をさせてしまう恐れのある問題行動で望ましくありません。このケースにおいてFCTを用いると、突き飛ばすという行動で自分の遊びたい遊具で遊ぶという結果を獲得するという形から**「かして」とコミュニケーションを取ることで自分の遊びたい遊具で遊ぶという結果を獲得するという形に変更することができます。**
大概のケースにおいて、この介入方法で必要になるのは簡単な口頭でのプロンプトなどであり、また物が必要な場合であっても意思表示するためのイラスト等で十分なため、非常に低コストで始めることができます。
不適切行動や問題行動をより適切なコミュニケーションに変換することで、問題行動の減少と同時にコミュニケーションスキルの向上も実現できる方法です。