【忙しい人向け】5分でわかる自閉症スペクトラムの定義と歴史
発達障害の一つとして自閉症という言葉は、多くの人に認知され始めました。しかし、中には他にもよく聞くアスペルガー症候群や自閉症スペクトラムとはどう違うの?そもそも違うの?といった疑問をお持ちの方もいらっしゃるかと思います。
はじめに
発達障害の一つとして自閉症という言葉は、多くの人に認知され始めました。しかし、中には他にもよく聞くアスペルガー症候群や自閉症スペクトラムとはどう違うの?そもそも違うの?といった疑問をお持ちの方もいらっしゃるかと思います。
今回はそんな疑問をお持ちの方々へ向けて、自閉症という概念の誕生からこれまでを簡単に歴史としてまとめてみました。
短い時間でサッと読めるので、全体像を掴むのにご活用ください!
ASDとは
ASDとは、Autism Spectrum Disorderの頭文字をとった、発達障害のひとつです。日本語では自閉症スペクトラムと呼ばれています。
これまで、自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー症候群などの様々な名称で呼ばれていましたが、2013年のアメリカ精神医学会の診断基準DSM-5の発表以降、上記の症状をASD(自閉症スペクトラム)として総称するようになりました。
原因に関しては未だ明確に特定されてはいませんが、主要なものとして遺伝的要因によるものという説が支持されています。 また割合として、人口のおよそ1%の人々が自閉症であるとも言われています。
ASDの歴史
ASDの概念は時代とともに大きな変遷を辿ってきました。年代別に見ていきましょう。
参照:篠山大明 教授 「自閉スペクトラム症と児童精神科医療」、National Autistic Society "The history of autism"、Bonnie Evans "History of the Human Sciences"
1900~50年代
1908年** **統合失調症(schizophrenia)の症状を説明するために、自閉症の語源となっている「autism」という言葉を、ドイツの精神科医Eugen Bleulerが使用しました。
1943年** **米国の精神科医であるLeo Kannerが、言語的コミュニケーションおよび対人的相互反応の障害、優れた記憶力、常同行動、反響言語などの特有な症状を呈する児童11名の報告をし、「early infantile autism(早期乳幼児自閉症)」と名付けました。
1944年** **オーストリアの小児科医であるHans Aspergerが、共感能力の欠如、一方的な会話、特定の興味への没頭、ぎこちない動作などが見られた4例の男児の症例を報告し、「die Autistischen Psychopathen im Kindesalter(児童期の自閉的精神病質)」と名付けました。
1952年 DSM-Ⅰでは、自閉症は児童期統合失調症における "schizophrenic reaction, childhood type"の項目に記述されました。
1960~90年代
1968年** DSM-Ⅱにおいて、自閉症は児童期統合失調症における"schizophrenia, childhood type"の項目に記述されました。
1980年 **DSM-IIIでは、総合失調症とは異なる疾患概念として、生物学的な要因に基づく発達の異常を想定した「広汎性発達障害」という診断分類が導入され、自閉症もこのカテゴリーに含まれました。
1994年 DSM-Ⅳが出版され、ASD(自閉症スペクトラム)のサブカテゴリーとしてアスペルガー症候群が追加されました。
2000年以降
2013****年 DSM-5にて、自閉症、アスペルガー症候群、および広汎性発達障害は、ASD(自閉症スペクトラム)として統合されました。
まとめ
今回の記事ではASDの定義と簡単な歴史に関して説明をしました。自閉症やアスペルガー症候群といったそれぞれ異なる名称が、時代とともに症状が明らかになり、現在のDSM-5では、ASDという分類でまとめられたことが理解できます。
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https://www.easpe.com/blog/article/8
ASDの症状や原因に関してはまだまだ明らかになっていないものも多いですが、今後ますます研究が進んでいくことが予想されます。
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